拝啓、ノースポイントより

エースコンバットを自由研究するブログ

スペア隊とは何ぞや

懲罰部隊は発売前のPV時代から結構フォーカスを当てられて広報が成されていた。

この部隊と共に戦う事について、かなり楽しみであった事を憶えている。

ミッション4において、ハーリングが死亡しトリガーに罪が擦りつけられるシーンがあったのだが「これでようやくスペア隊に加入できるのか」と心踊らせていたものである。

そして、待望のスペア隊では、連日連夜、AWACS「バンドッグ」を筆頭として、醜く汚い男たちが、お互いにお互いを貶し合い、煽り合いながら馬鹿騒ぎを繰り返しているのであった。

 

彼ら懲罰部隊は、ゲーム中盤の数ミッションで使い潰すにはすごく勿体ない、良い部隊だったと思う。

だから、この部隊のあの顛末にも納得が行かないのだけれども。

 

本エントリーでは、そんなどうしようもないけれど愛すべき愚か者たち、灯台戦争中盤をトリガーと共に駆け抜けた「スペア隊」について語って行きたい。

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目次

 

ザップランドとは

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ザップランド航空基地はスペア隊を擁する、ユージア大陸の辺境、東部海岸に存在するオーシア空軍の航空基地である。

元々はオーシア軍内における不規律、不祥事など、不名誉な行いを犯した者をかき集め、懲罰、矯正させる事を目的とした場所であり、よって本国から収監された人間も多数収監されているらしい。

当基地は、灯台戦争開戦直後においてのIUN-PKF並びにオーシア軍が劣勢にある時期では、航空機のスクラップやらダミーやらを並べて、エルジアからの攻撃を吸引する標的としての役割を遂行していた。

しかし、見た目上膨大な航空機を抱える航空基地が、なすがままサンドバッグにされているだけであれば、エルジア側からすればそれは不自然な話だ。

よって、懲罰兵からパイロット有資格者を選定し、見せかけの反撃、欺瞞遊撃を行う事で体裁を取り繕うとしたのだった。

これこそが、ザップランド航空基地の実働航空部隊発生の沿革である。

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オーシア国防空軍 第444航空基地飛行隊「スペア」

Osean Air Defence Force Air Base 444th Squadron "Spare"*1

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国籍 オーシア
軍籍 空軍
任務 元々は基地防衛 対空、対地などその他多数
テールコード 多様(機体や搭乗者は様々な出自な為)
作戦機 F/A-18Fを中心として多種多様
主な戦歴 灯台戦争

第444航空基地隊"スペア"とは、オーシア空軍が組織した懲罰部隊である。

彼らの当初の任務目的は、ザップランド基地を守る為の欺瞞遊撃だったのだが、灯台戦争の戦況の悪化に伴って、次第に別の任務が課せられるようになっていく。

当部隊は、ユージア大陸内に残存するIUN国際停戦監視軍の貴重な戦力を温存する為に、本来では正規軍が担当する筈であった、ユージア大陸東部戦線における数々の危険任務へと充てられるようになる。

これらの作戦に従事している懲罰兵には伏せられていたのだが、これら一連の攻撃任務はただのエルジアに対する攻撃とかではなく、いずれもその裏には隠されし真の目的が存在していた。

早い話、その目的とは、エルジアによる無人航空機と対空レーダーによって形作られた警戒網解析の為の"瀬踏み"行為である。

オーシアの進撃を阻害し続けるエルジア警戒網の抜け穴を、エルジアが東部戦線に築き上げた要地に対しての攻撃ついでに、探し出そうと言うのだ。

当然、これらの作戦をどれもが危険であり、尚且つ警戒網の"瀬踏み"によって下手をすれば沈んでしまう事もあった。

結果として、彼らスペア隊員達のうちの数多くがこれらの一連の作戦で戦死することとなる。

 

また、彼らは犯罪者でありながらも、上述した作戦に従事する為に、航空機などという余りにも危険極まりないオモチャを与えられている。

普通、犯罪者で組織された戦闘集団なんてものは、成り立たないと考えるのが自然だし、ましてや戦闘機などという危険なシロモノをそいつらに渡すなんて、本来では到底あり得ない話だ。

例えば、彼らが結託して反乱すれば、懲罰部隊を直接に使役している基地司令部や、その他要員などはひとたまりもないだろう。

しかし、ザップランド基地司令部並びにスペア隊を管制するAWACSは、FCSを利用したテクノロジーや、各々が各々に対する不信感などを利用した様々な心理効果によって、この犯罪者たちを易々と使役している。

また、これらは仮説でしかないが、部隊内での各々に対する不信感とゲーム理論に基づいた相互依存同調圧力*2、罪線という犯罪者内に割り振られた階層構造*3なども、部隊の維持に一役かっていた可能性がある。

かくして彼ら懲罰兵パイロット達は、基地司令部の指揮の元に(消極的ながらも)成立し、数多の戦死者を出しながらも、数々の作戦を成功させて、IUNやオーシアに大きく貢献を行ったのだった。

ただ、彼らはオーシアに多大なる貢献を行ったにもかかわらず、その生き残りも、最終的には"特赦"と称して西部戦線最大の激戦区タイラー島へと叩き込まれ過酷な任務を押し付けられることとなる。

これには、懲罰兵の整備士などの基地要員並びに、それを見張っていた看守の兵士達、ザップランド基地関係者達も含まれている。

尚、件のタイラー島の戦闘であるが、オーシア側は多数の陸海戦力を派遣して上陸作戦を敢行したものの、戦況の劣勢を覆す事は出来なかった様だ。

そして、戦争集結間際におよんでも、エルジアから島奪還を成し遂げる事は叶わなかったらしく、最終的に彼ら正規軍は、多数の犠牲者を出すだけで戦果をあげる事なく、島から敗走している。

そんな厳しい戦場において、ろくな装備も支給されていない上に「敵から基地を奪い、航空機を鹵獲し、そして制空権を確保せよ」などと、無茶苦茶な作戦を押し付けられたザップランド基地関係者達が無事でいられる筈も無いだろう。

彼らにも多くの死傷者が生じたと思われる。

また、懲罰部隊を指揮した「マッキンゼイ司令」もタイラー島に送られなかったものの、別の激戦区へと送られてしまったようだ。

つまり結局特赦と言っても、懲罰部隊などと言う軍の鼻つまみ者たちは、その殆ど全員*4が、それ相応の扱いを最後まで受け続けるしかなかったのである。

これらの経緯と顛末を鑑みるに、オーシア軍にとって、スペア隊と言うのは、本戦争における最大の暗部かつ汚点として捉えられていたのかもしれない。

 

ところで、命を落としていったスペア隊パイロット各員には、それぞれ何やら意味深なTACネームが付けられている。

実はその由来は「その罪状を表す皮肉」またはそれを揶揄するものであり、また、その最期をも暗示する意味合いすらもあったりする。

つまり、スペア隊においてのTACネームとは、その隊員が背負った「業」そのものをも意味しているとも言える。

以下はスペア隊各員の紹介である。

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Spera 2 Count

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出展:https://ace7.acecombat.jp/clm/column03.php

搭乗機体はSu-33「フランカーD」。

スペア隊の二番機こと「カウント」伯爵。

撃墜数を自己申告で水増ししてやたら多いのと、また地味に腕は立つことなどから、基地司令部からの憶えは比較的良いらしい。

罪状は詐欺。己の生まれや育ちを騙った何かしらの詐欺(どんな詐欺だ)を働いたのかもしれない。しかし、罪状についての詳しい詳細は不明である。

カウントはバンドッグから「何が伯爵だ」などと言われていた事や、そもそもスペア隊でのTACネームはその犯罪を揶揄するか皮肉るかするものなので、カウントは本物の「伯爵」や貴族なんかでは無く、普通の平民なのだと思われる。

彼のTACネームCountの由来は、英語で数(撃墜数)を「数える(count)」と貴族称号「伯爵(count)」を掛けた言葉遊びによるもの*5

エイブリルには「空戦の腕は立つんだが手癖の悪いヤツ」とも評されている。

人の撃墜数を横取りする悪癖はあるのだが、しかし腕自体は決して悪いわけではなく、そのままエリート部隊に渡り鳥しても通用するものを持っているようだ。

その証拠にロカロハ砂漠での無人機との空戦でも他のスペア隊部隊員とは違って、多数の無人機を葬り去っている様である。

スコアは、トリガー5機撃墜時点では、カウントはバンドッグによれば少なくとも2機(自己申告6機)は撃墜しているようで、このペースだと戦闘機エース(=5機撃墜)は易々と達成してはいそう。

そういう訳なのか、カウントは当初、自分の空戦の腕に対して非常に強い自信や、自己愛の強い自尊を持っており、スペア隊でお山の大将を気取っていた。

しかし、自分以上の実力者たるトリガーの参入によって、彼と対照され続ける事により、自分の本当の実力や在り方と直面するという精神的荒療治に晒され続ける事となる。

本人にとってはかなりの屈辱だったものの、ただこれによって、空で「何か」を学んだらしく、自らが背負った「業」から逃れる事が出来たようだ。

人の戦果を強奪したり、「生まれが違う」などという文言をしょっちゅう口にしていたが、次の部隊に移ってからはそれらをおこなわなくなっているのが、それを表す証拠なのかもしれない。

ちなみに、「Count(伯)」の由来である「Comes」という単語には「君主の随行員」「共にいくもの」という、スペア隊を去ったカウントが、今後トリガーの元で果たしていくであろう役割を暗示している。

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イケると思えば他人が撃墜されるような状況ででも踏みとどまるが、ヤバいと思ったらすぐに撤退する。つまり姑息な訳だが、これはそのまま「戦況が読める」という裏返しでもある。

「俺はファイターパイロットだぜ(=対空戦闘がやりたいぜ。対地戦闘はあんま好きじゃないぜ)」などと、歪んではいるがその他諸々の言動の数々には、戦闘機乗りとしての矜持が滲み出ており「プライドに生きている面もある。

その上で、トリガーと共に飛ぶ事で「強さを求めざるを得ない状況に陥っていった。

何やら彼にも素質はありそうなのだが、果たして。

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851 Spare 2 Count Su-33 Flanker-D

 

 

Spare 6 Full band 

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出展:https://ace7.acecombat.jp/clm/column03.php

罪状は不明だが、TACネームからは情報関連の罪だと推測される。罪線は1本。

秘匿情報に勝手にアクセスしたとかばら撒いたとかつまりはそこら辺なのだろうか。

他の名無しモブ隊員と同様にして、F/A-18Fスーパーホーネットに搭乗している。「気分爽快だな!」が口癖なのか事あるごとによく使う。

TACネームの由来は無線の全周波帯「フルバンド」。

これは情報の正否問わずをむやみやたらと無差別に垂れ流している事からか。

「情報を握ってないと死ぬぜ」と連呼していたが、最終的にはそれを喧伝していたが故に謀殺されてしまうという皮肉な末路を迎えた。

彼を謀殺したバンドッグの言い分としては「別に握っててもいいけど、お前秘匿情報外部に漏らすし、何度も何度も止めたけど喋り続けたじゃん」だろうか。

仮にもし、スペア隊の真の目的にフルバンドが辿り着き、彼の悪癖から「それ」が垂れ流されて、何かの拍子でエルジアまで辿りついた場合、オーシアの戦争勝利への道は完全に絶たれてしまうだろう。

エルジアが警戒網の穴を塞いだり、大陸東部に残存するIUNに対して何がしかの作戦を実行したりも考えられる。

つまり、彼が殺害された理由について、無情ではあるが、一応それなりに筋が通っているものとも言えなくも無いのだ。

彼は喋らなければ、生き残っていた可能性もある。

彼もまた、自らの業から逃れられずに、散って行ったスペア隊員の一人であると言えるだろう。

また、フルバンドは僚機が死ぬ度に、それを茶化すという悪癖を持っていたのだが、結局は自らはその僚機に撃墜されて戦死した。

何か嫌な形での因果応報を感じさせられてしまうのだが、これは気のせいなのだろうか。

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204 Spare 6 Full band F/A-18F Super Hornet

 

 

Spare 7 High Roller

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出展:https://ace7.acecombat.jp/clm/column03.php

罪状は不明だが、恐らく賭博絡み。罪線は1本線。

搭乗機はF-16Cファイティングファルコン。

TACネームのハイローラーは、カジノのプレイヤーの中でも、多額のバンクロール(カジノ資金)を持っており常に大金を掛けるような客を指す。

定義上、カジノ側よりVIPや上客と認められた人間がハイローラーとなる*6

エイブリル曰く「ギャンブルしか頭にないバカ」。

懲罰部隊にて、次の任務における「隊員の生き死に」という悪趣味なギャンブルを開催しているその胴元で、それ以外にも、次の任務の作戦内容など、とにかくなんでもかんでもをギャンブルにしようとする。

ハイローラーが開催していたギャンブルには、バンドッグも度々参加していたようで、懲罰部隊全体がさながら賭博場と化していた。

ツワモノ揃いのスペア隊の中で、どうやら腕はそんなでも無かった方なようで、ロカロハ砂漠の無人機との空戦で呆気なく戦死している。

以降、ギャンブルの胴元を喪った懲罰部隊では一切の賭博が開かれなくなった。

自分の生存に張っていたらしいのだが、その賭けに対する「敗け」の「支払い」は、高くつく結果となった。

彼もまた、自分の「業」から抜け出すことなく戦死したスペア隊員なのである。

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216 Spare 7 F-16C Fighting Falcon

 

Spare 8 Champ

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出展:https://ace7.acecombat.jp/clm/column03.php

スペア8、チャンプ。

罪状は恐らくではあるが暴行罪で、罪線は2本線。

搭乗機体はMig-29A ファルクラム。

TACネームのチャンプは、暴行喧嘩から連想して格闘技のチャピオンだと思われる。

また、自動詞「champ」には"to do"と組み合わせて「イライラする」「(なにかをしたくて)うずうずする」という意味にもなり「戦闘がしたくてうずうずする」「喧嘩や暴力がしたくてイライラする」となる他、懲罰部隊内では、「chump(マヌケ)」の蔑称で呼ばれていたりもするらしいと、彼のTACネームには、多くの言葉遊びが隠されているようだ。

「誰でもいいから殴りたい」とイライラしながら喋っており、普段から暴力衝動を持つとにかく危ない人で、カウント曰く「病気だぜ」とのこと。

空戦や喧嘩が大好きらしく「血が滾るぜ!」「丁度いいハンデだ!」などと自信に溢れる言動を繰り出してくるが、その割には作戦から逃げ出してばかりいる。喧嘩や戦闘は好きらしいのだが「得意なのは弱い者いじめだ」とわざわざアピールしてる辺り、どうやら純粋な戦闘民族でも無いっぽいらしい。

彼もまたそのTACネーム、つまりは「業」から逃れられなかったようで、ツーペア作戦(Operation:Two Pair)の際にその様子がみられた。

エルジアの実験部隊のパイロット=ミハイにカモにされたことに逆上、暴走し、ミハイに対して御自慢のマニューバを披露して格闘戦を挑むものも、逆にそれ以上の腕を見せられて、撃墜されてしまうという噛ませ犬っぷりを披露する。

トリガーの僚機では、ブラウニーに次いで彼もまたミハイの犠牲となった事になるのだが、この時点でチャンプに対しての愛着があるかどうかは正直微妙なので「ミハイ許さねえ!仲間たちの仇!」となるかどうかは、はっきり言って疑問だったりする。

余談だが、PV時点では彼の機体もまたスーパーホーネットであった。

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143 Spare 8 Champ MiG-29A Fulcrum

 

Spare 10 

インシー渓谷で死んだとされるモブ。

乗機はスーパーホーネット。詳細及び番号は不明。

 

Spare 11 Tabroid

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出展:https://ace7.acecombat.jp/clm/column03.php

罪線は1本線で、罪状は政治犯

搭乗機体は、ミラージュ2000の次世代派生型、ミラージュ2000-5。

TACネームはタブロイド新聞が由来とされる。

タブロイド新聞とは、判型は285×400mm、通常の新聞より小さめのサイズの新聞のことである。

例えば、有名人のゴシップ、スポーツ、ギャンブルなど*7の取っつきやすい内容や、政治的には反社会的、反体制的なセンセーショナルな内容もモノによってはあるようだ。恐らく由来はそれである。

「国家なんかいらん!クソみたいな戦争があるのは国があるせいだ(意訳)!」とブー垂れながら石を投げていたら、突如拘束されて政治犯として懲罰部隊に突っ込まれたという悲運な人。

いわゆるベルカ系オーシア人で、恐らく、捕まったのはこの人種と、その言動の組み合わせのせいであると思われる。

ベルカはオーシアにとって、国境を接し、しかも長きに渡って因縁のある国でもある。

尚且つ直近では、環太平洋戦争ベルカ事変においてベルカやベルカ人から、多大なる迷惑を掛けられた経験をも持っている。

よって、オーシア人がベルカ人やベルカ系移民に対して何かしら思うことがあったとしても、それはある種、仕方がない事と言えるだろう。

温厚な性格でいつでもニコニコしており、エイブリル曰く罪状と人となりが合ってないらしいが、タブロイドが実際に罪を犯した訳ではないんだから、これは当然な事でもある。

劇中では、トリガーの腕の良さをいち早く見抜き、後に着いて行く事で生き残ろうとした。

また、トリガーに付き合わされ、殿軍を担当しても無事に生還したり、ゲーム中、トリガーをつけ狙う敵を狙って撃ち落とす姿を拝むことが出来る。

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ただ「政治犯野郎は大した腕はない」が隊内評価であるようで、加えてバンドッグからも「役立たず」などと罵られているなどから、彼のパイロットとしての腕そのものはどうやら微妙なものらしい。

とは言え、数多の戦死者を叩きだした劣悪な環境から最後まで生き残っているのも確かな事実なわけで、スペア隊として数多の死線を潜り抜け、トリガーと共に飛ぶ事で、彼のパイロットとしての力量に多少の変化があった可能性があるかもしれない。

ただ、スペア隊が正規部隊に組み込まれた後は、数少ない他のスペア隊の生存者やエイブリルたちと共に激戦区のタイラー島へと送られ、また、この過程でトリガーとは離れ離れになってしまう。

その後、タブロイドがトリガーたちと共、に空を飛ぶ日が来ることは二度と無かった。

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306 Spare 11 Tabloid Dassault Mirge 2000-5

 

Spare 15 Trigger

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マッケンゼイ異動の護衛作戦のブリーフィングの際に、司令相手にふてぶてしい態度を取り続ける(恐らく)坊主頭の青年=トリガーを拝む事ができる。

罪状は、元大統領殺害容疑(冤罪)。

重罪(冤罪)である。

余りにも余りな容疑によって、罪線はスペア隊の中でも前代未聞の本数である三本線となっている。

TACネームの由来は、元大統領に向けて引金(トリガー)を引き、"その人"を撃墜(冤罪)し、殺害した事に由来している。

登場機体は自由で、プレイヤー次第であるが、一応PVに則るなら、下積み時代は他のスペア隊にあわせてF/A-18Fに乗り、Faithless SolidersまでにはF-15Cに乗りかえるのがよろしいか。

他のスペア隊員の追随を許さないほどの空戦の腕をもち、数々の無理難題を殆ど一人で次々に達成していく。

気付けばスペア隊には、タブロイドが作り上げた「トリガーについて行けば生き残れる」という、フルバンド曰く「まじない」が罷り通り始める。

この「おまじない」を律儀にも守り、最後までトリガーに着いていったのは、最初それを馬鹿にしていた「カウント」その人だった。

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015 Spare 15 Trigger F/A-18F Super Hornet



まとめ

スペア隊は正直、とにかく無線が面白く心地がよくて、エース史上最も居心地の良いナイスな部隊だったと言える。

特に中盤の最大の山場、「Faithless Solider」のミッションの、懲罰部隊がトリガーを中心に纏まって行き「さぁ反撃だ」というあの瞬間こそがこのゲームの最も素晴らしく、心踊る瞬間だったと思う。

あの戦闘の中では、味方モブスペアやカウントやタブロイド、フルバンドの全員がお互いに連携しあっていた。あの戦闘中には、たしかに懲罰部隊にら連帯感が生まれ始めていたのだ。

ここに来てようやく、部隊として成立し始めた様に見えた。

しかしその後のフルバンド死亡だの、懲罰部隊異同だのと、怒涛の勢いで発生する斜め上な展開の数々には非常に驚かされる事になる。

てっきりこの部隊で敵首都へと殴り込みやら、アーセナルバードと殴り合いを行うと思っていたのに、その後の展開やロングレンジ部隊内でのアレソレは「これ同じシリーズの別タイトルか」と思う程に空気感がガラリと変わってしまった様に感じられた。

願わくば、スペア隊のままでファーバンティを攻め墜とし、アーセナルバードとも戦う様な、IFストーリーとかも見てみたかったと思う。

結局スペア隊とは一体何だったのか、トリガーは何を目指すべきなのか、次の展開では何が起きるのかが全くわけがわからないまま、ここから物語は急展開を迎えていき、初見プレイ時には大分泡を食ってしまう(一応、この辺についてはロングレンジ部隊でフォローされる)。

とにかくひとつ言えるのは、トリガー、カウント、タブロイド、フルバンドの4人で灯台戦争を戦い抜いたり、彼らに指示を出して戦えたらよかったなーという話である。

とにかく、Faithless Soliderは「7」の中でも屈指の名戦闘だと思う。曲も最高にアツいし。

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余談

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初見プレイ時は、この猫を被るようなキャラ付けや、トリガーに何かと張り合う場面をみながら、噛ませ犬臭を感じさせてくるカウント。

「あ、コイツ死ぬわ」とぼんやり考えていた。

また、タブロイドはPV時代からフォーカスを当てられていたことなどから「最後までトリガーのウイングマンとして生き残るんだろうな」とも考えていた。

実際には、彼らの役割は逆だったのだが。

 

 

一部画像はエースコンバット 7 公式ホームページ COLUM #3 キャラクター紹介 出展https://ace7.acecombat.jp/clm/column03.php

 

参考文献

ACEs at WAR

 

*1:ちなみに、エスコン7付録ACEs at Warは、校正が不十分な状態で発行されたようで、Osea軍のOseanではなく、海洋のOceanと混同されまくって実にエライことになっている。サンド島分遣隊はキチンとOseanなのと用法上Oceanは意味不明なので、本ブログ内ではOsean defence Force 108th Tactical Fighter Squadron Wardogにならった命名法則で統一した記述を行うものとする。

*2:AWACSバンドッグによるFCS書き換えや、部隊員が逃走を図ろうとするとスペア隊各機に対して撃墜が下令されることから、これらを組み合わせてゲーム理論が成り立つと推測される。しかし、これは餌として待遇保障や罪の軽減効果が成されていればの話ではあるから、本当のところはわからない。

*3:このような階層構造を利用した例としては、アウシュビッツ強制収容所内での人種階層構造などの様々な例が挙げられる。捕らわれている人々の待遇に、人種や職務に応じた階層構造を課すことで、収監されていた人たちが一致団結、反乱するのを防ぐ効果が期待されていた。罪線がゲーム中しきりに強調されていたり、カウントが罪線数でしきりにトリガーにマウントを取っていたが、ただのランク付けではなく懲罰隊内における生活ランクに対しても紐付けが成されているのであれば、この仮説も成り立つと言えるのかもしれない。言えないかもしれない。

*4:一応、カウントやトリガーいった例外も存在する。彼ら二人はひょんなことから、その実力を注目され、他部隊へと引き抜かれる事となった。

*5:同じ由来を持つキャラクターとして、セサミストリートより「カウント伯爵(COUNT VON COUNT)」などがある。

*6:例えば、ラスベガスのカジノでハイローラーと称されるには、日本円換算で1000万円〜1億円以上のバンクロールを持ち、毎回の賭金は最低でも10万円以上が目安とされるらしい。

*7:要は、日本のスポーツ新聞とか週刊誌とかに近い。