拝啓、ノースポイントより

エースコンバットを自由研究するブログ

カルト組織を信じよ

ストレンジリアルの民よ。

思想を信じなさい。

さすれば道は開け、必ずや「救済」が与えられるであろう。

知らんけど。

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はじめに

突然だが、ストレンジリアルワールドに住む人々は、常に吹き荒ぶ戦災の嵐に苛まれている。

現実世界でもフツーにイザコザは絶えないものだが、ストレンジリアルではそれよりももっと酷い事に、世界の派遣を握る大国までもが定期的に死ぬ気で殴り合って、とんでもねえ地獄を展開するのだ。

そこに住む人々の心労如何程のものかは、かなり計り知れない。

これにウンザリした人々の中では、このような戦乱の世を止めるか、もしくはそれらから解放されるべく、危険かつ先鋭的な思想に染まる連中がしばしば出て来ていた。

例として「国境無き世界」などが挙げられよう。

彼らは、彼らが憎んだ「醜いパイの奪い合い」や「欲と欲とのぶつかり合い」と称される国家間の際限なき争いから、世界を解放するというお題目を掲げて世界に喧嘩を売っていた。

同様にして、歴代エースコンバットには「ウロボロス」「コスモポリタリズム」と呼ばれる、頭のネジが何本も飛んだような思想集団が幾つか現れている。

「国境無き世界」「ウロボロス」「コスモポリタリズム」の三つのそれぞれは、それぞれでアプローチこそ違うものの「国家間の争い」「欲と欲とのぶつかり合い」から抜け出すという意味合いでは、部分的に考え方を共有していると解釈できる。

最後の「コスモポリタリズム」は現段階では無害な連中かつ、組織として成立するかは不明ではあるが、思想の突飛具合とそれを唱える人物の電波具合は先の二つに匹敵すると思われる為に勘定に入れておいた。

果たしてこれら三つの先鋭的な思想は、不毛な争いに満ち満ちたストレンジリアル世界から、人々を「救済」する処方箋となりうるのであろうか。

今回は、実際に彼らがストレンジリアルに対してどのような影響を及ばしたのかを考えてみたい。

以降、かなり怪しげな論が展開されていくが、余り気にしないで軽い気持ちで読んで頂きたいと思う。

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カルト組織紹介

国境なき世界

1995年を中心に活動を行った「国境無き世界」とは、オーシア、ベルカ、サピン、ユークトバニアなどの多くの国々から集まった「反政府主義者達」の兵士たちによって擁立されたクーデター組織である。

その目的とは、諸悪の根源(と彼らは定義付けた)である、国境や国家と言った枠組みを消し去ること。

その為に核兵器「試作報復兵器V2」の使用を画策した。

オーシア大陸の各主要都市を核攻撃し、文明レベルを後退させ、人間社会をリセットする。

つまりは、新しい世界を託された次世代に責任も何もかもを放り投げて「次の世代の子供たちは戦争とか、そういうのを余り無い様に志向してくれたら良いね」と言った感じで期待するという、大分フワフワした考え方であったようだ。

正直、彼らの願いが叶うかどうかは、ハッキリ言って微妙なものと言わざるを得ない。

ストレンジリアルに住む人々を核兵器で何度焼き払ってトラウマを植え付けようが、彼らが本質的に変わるわけでは無いだろう。

歴史は繰り返すというし、長い時を掛けてまた同じ流れが繰り返されるだけでは無いのだろうか。

結果として「国境無き世界」の活動自体は、ウスティオ空軍第六航空師団第66飛行隊の活躍によって阻止され、ご自慢の核兵器が文明を破壊していくその様を彼らは目の当たりにする事無く、組織は壊滅してしまっている。

総括すると、組織を構成した人々や成立した状況を鑑みるに、ベルカ戦争によって国家主義的思想に嫌気がさした人間や、同戦争で国をめちゃくちゃにされてしまった人間が行ったいわゆる「集団ヒステリー」こそが活動の本質であるとも言える。

故に発想や手法自体は、短絡的かつ思想的にもこれ以上の発展は望めないものであったのだ。

つまり「気に食わんからぶっ壊す」程度の域を出たものでは無かったのである。

どうやら彼らの破壊活動が身を結んだとしても、そこに「救済」は無いようだ。

一応、時代の流れと共に彼らの(一部の)願い通りに「国家という枠組み」はその力を失っていったらしい。

しかし、その後にも「企業」と呼ばれる組織が成り代わって「欲と欲とのぶつかり合い」は繰り広げられている。つまり彼らの真の望みは遂には叶わなかったのである。

世界に無用な混乱を押し付けるだけに終わり、"直接的"には大して世界に影響を与える事もなく、しかもあまり大きく後世に名を残す事無く忘れ去られ、その上、思想的にも敗北を喫した「国境無き世界」たち。

彼らの野望が潰えた理由は、全ての問題の責任を国だとか国境だとかに求めたことにある。

「醜いパイの奪い合い」も「欲と欲とのぶつかり合い」も、全ての原因は「人間」にこそある。

国家も国境も、人間が用いる手段や道具に過ぎないのだ。

 

ウロボロス

ウロボロスとは、2040年を中心に活動すると予想されているクーデター組織である。

多国籍企業体ゼネラルリソースや、ニューコムと言った世界を支配する名高い企業達、国際組織NUNの下部組織UPEOなど、それ以外にも様々な出身の賛同者で構成される事となる。

彼らの活動目的とは、人に対して電脳化(サブリメーション)する事により、全人類の精神をエレクトロスフィア=情報ネットワーク空間へと移行させ、人類を"肉体"という枷から解き放とうというものだ。

2040年になり国家や国境がその意味を無くした後でも、企業がそれらに取って代わって「欲と欲とのぶつかり合い」である企業間戦争を演じている。

つまりは、上記された欲望の責任を「組織」に押し付けていた「国境無き世界」の思想は、この時代にはナンセンスだと証明されてしまった訳だ。

ウロボロスはそこから思想的に何段階かは進んでるようで、争いの根底にあると思われるヒト個人個人の「欲望」に狙いを定めてフォーカスしている。

物欲、食欲、性欲、睡眠欲など、人間の肉体があるから故に生じる欲望は幾つか存在*1しており、そして、それを得る為の貨幣=カネを媒介として、人と人とが諍い、争い、潰し合い、権力争いや戦争などと言った不幸な出来事さえ生じさせてしまう。

ウロボロスは、これらの不幸を起こさない様に「欲望の源泉たる肉体」から人類を解き放つ事で、人類を有史以来延々と縛り付けてきた様々な"呪縛"から解放しようと考えたのである。

以上がウロボロスの組織目的であるが、しかし同組織の活動「電脳化=サブリメーション」には致命的な落とし穴が存在する事を忘れてはならない。

そもそも、人間の精神をエレクトロスフィア内へと「変換する」ことは不可能であり、つまり「電脳化」とは、人間の精神のデッドコピーをエレクトロスフィア内にて生成すると言った物に過ぎない*2

よって、ウロボロスの教義である「人類の電脳化」と「肉体の否定」「欲望からの解放」や、彼らの行った人類に対する数多のテロ攻撃などから、彼らの行いを再解釈すると「人類の電脳化」を成し遂げるには「物理的人類の人類規模での集団自死」に成す以外に方法などは無いのである。

確かに、人間をデッドコピーし複製元の人間を殺してやれば、サブリメーション完成である。

その上「肉体を否定」出来るし、その人は「欲望から解放される」であろう。

その人は死んだのだから。

いやでもそれって解決法としてはどうなんだと言わざるを得ないんだが、いやホントどうなんだ。

 

ちなみにこのウロボロス、一つオチがあって、上記に記した組織目的の実はその殆どが詭弁だったりする。

ウロボロスの本当の目的とは、創始者「アビサル・ディジョン」が、エレクトロスフィア内にて「ぼっち」過ぎて気が狂ってしまったが為に、全世界に向けて己の存在を主張するというものだったのだ。

ウロボロスの表向きのお披露目と共に「世界よ!俺の力を見ろ!」とばかりに、自己顕示欲求と承認欲求に突き動かされて*3現実世界へ様々なちょっかい(テロ)を行ったのである。

つまりは、「ディジョンによる壮大かつ迷惑な自己主張」こそがウロボロスの本質とも言える。

また、ウロボロスの言説に従うならば、このように電脳化された人間からは、生理的欲求+物欲自体は(恐らく)消えているが*4どうやら、彼らの狼藉の数々を見る限り、争いの種となるような様々な欲求は消えてないよう*5でもある。

電脳化により肉体を捨て去ったとしても、人間は欲望を捨て去る事は出来なかったようだ。

よって、肉体と精神の両方消し去る事でしか、人間を欲望から救い出す方法は無い、という結論に行き着きそうである。

結局、死ぬ以外には救済の道はないと言うのだろうか。

 

コスモポリタリズム

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軌道エレベータの裾野には巨大な難民キャンプが作られている。救援物資はユークトバニア他各国から飛来し、空挺投下で運ばれている。それを呼びかけたのは、コスモポリタリズムとも言うべき世界を目指す先導者となったエルジア女王だった。

(参照:戦争史 section #05 灯台戦争)

出展:ACES at WAR history

コスモポリタリズムとは2019年に、エルジア王国女王ローザ・コゼット・ド・エルーゼが唱えたと言われる思想である。

残念ながら、ゲーム中においてこの思想が詳しく解説される事は無かった。

灯台戦争の戦災避難民達は、国家の垣根を超えてISEVへと集い、彼らの元にはコゼットが呼びかけたユークトバニアをはじめとする世界各国からの援助物資が届き、彼らを支えている。

この構図こそが、コゼットの願ったコスモポリタリズムの第一歩なのだとも考えられ、また「"タブロイドが欲しがっていた"新体制」らしい。

つまり、国と国との垣根を超えた新しい形の社会なのである。

これを聞きつけてか、終戦以降、ユージア各国から毎日新たな避難民達がやってきており、この体制を構成する人々の輪は、少しずつ大きなものとなっているようだ。

そんな中で、この思想(と体制)の先導者であるコゼットは、目指すべき星空を眺めているという。

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※ここからはこれまで以上の、俗に言うハーリングの鑑では片がつかない程の妄想が展開されます。

 

ここからは、この謎多きコスモポリタリズムとコゼットの考えについて考察していきたい*6

そもそも、コスモポリタリズムとは「人種・言語の差を乗り越えた世界平和には、全ての国家を統合した世界国家を建設すべきである」という言説に基づいて構想された、いわゆる世界国家思想である。

コスモポリタリズムは、世界市民主義、世界主義とも呼ばれ、その賛同者はコスモポリタン即ち地球市民とも称される。

タブロイドが本来属していたアナキズム(無政府主義者)との違いは、アナキズムが国家を否定している事に対して、コスモポリタリズムは政府や国家の存在を肯定する事にある*7

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また、エイブリルが連呼していたキーワード「ダークブルー=宇宙へと繋がる成層圏」であったり「人間の可能性を繋ぐロープは残った」然り、ケイナガセ女史のピルグリムの下り然り、女王様は星空を眺めているの下り然り、「7」のクライマックスに掛けて、どうやら人類は今後、宇宙へと向かっていく*8流れが暗示されている。

コゼットも、例の絵画とハーリングの鑑に影響されたせいか、コスモポリタリズムとISEVを結び付けて何らかの思想に目覚めてしまったようである。

コスモポリタリズムとISEVと宇宙へを組み合わせて、色々と端折りまくって強引に解釈し明文化すると、つまりコゼット版コスモポリタリズムとは「今まで戦争などの、醜いパイの奪い合いに振り分けられていた"欲望"という人間の活力を、一つの目標へと集約、全人類をISEVを通して収束させ、宇宙へと昇華させる」と言ったところなのだろうか。

例えば、"絶海の孤島"なんかを想像して貰えばわかりやすいので、これを用いて説明する。

その孤島では日々、人々が資源争いや縄張り争いを行なっているものとする。

このままでは人々は島の中で喰い合うばかりだが、協力して船を作り、外洋へと飛び出そうと提唱する人間が現れ、島の皆を纏める事ができれば事態は変わってくる。

その航海の先に、島民の皆が喜ぶ新天地があるかどうかは定かでは無いにしても、協力して木を切り、縄で木を組み合わせ、帆を立てて、オールを握り、外洋へとこぎ出そうとしている間には、島の人々は恐らく"同じ目標を持って"協力する"事だろう。

その過程で、"仲間意識"や"連帯感"だって芽生えるかもしれない。

少なくとも、それを行なっている間には彼らが喰い合う事は無いだろう。

要は、人間の欲望を否定するのではなく、上手い具合に誘導してやるのが一番よろしいのだ。

そして、その時、皆が向かっていく為に必要な目標、あるいはそれを示すものこそが"灯し火"なのである。

これこそが劇中で何度も言われていた「暗い世界を照らす"灯し火"」なのだ。

これに関してトリガーは「ハッシュ作戦(Operation:Hush)」の成功をもってして、コゼットに思想の実現可能性を示している。

本来争っていたはずのオーシアとエルジア(の一部)は「三本線に着いていく」を合言葉として「無人機を倒す」と言う一つの目標を達成する為に纏まっていった(The sky is conected.)*9

結果、彼らは協力して、強力な無人機「フギンムギン」こと「ADF-11」を打ち倒す。

そして、最後にはそこから生還まで果たしたのだ。

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コゼットが「7」の最後の最後に発した「Can you hear me?*10」「聞こえますか?」と言う意味深な呼びかけは、全ての人類に対しての、コスモポリタリズム賛同を募る呼びかけに他ならない。

現在進行形で、避難民の集合という形で広がっていくコスモポリタリズムの輪には、ユージア大陸民、引いては全ストレンジリアルの民が参加する余地がある。

コゼットの提唱したコスモポリタリズムの思想は、国境無き世界やウロボロスと比べると、幾分建設的かつ健全な方法で、ストレンジリアルの民に対する救済への道を示しているようにも見える。

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しかし、現実に目を向ければ、この思想を発する新体制とやらは各国の援助が無ければ立ち所に消えてしまうし、そもそもまず何をどう具体的に成し遂げたいと考えているのか、とにかく具体性が無いフワフワした思想でもある事にも気がつける。

また、思想先導者が年若いうえにかなりの電波ガールであるという点も心許ない。

思想を発信している体制の政治状況が危ういという事、思想先導者の頭のネジがちょっとアレな事、また具体的な活動内容が不明である事など、いくつもの問題点があり、この思想が実現するには多くのハードルが立ち塞がっていると言えよう。

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まとめ 

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以上、ストレンジリアルにおける幾つかのカルト組織と思想を纏めてみた。

ロクでもない破滅的な前項の二つの思想とは違って、2019年のコスモポリタリズムは思想的にはちょっと面白いものになっており、ストレンジリアル世界を「醜いパイの奪い合い」「欲と欲とのぶつかり合い」から唯一健全な道として救う手立てになるかもしれない可能性を秘めている(彼女ら風に言うのであれば「暗い世界を灯す」)。

しかしながら、2019年→2040年に掛けてまたもやユージアを覆う事となる企業間戦争という戦乱や、思想発生の時系列(コスモポリタリズム→ウロボロス)を見ると、彼女らの社会に対する思想の勝利に対しては悲観せざるを得ないでいる。

長いスパンで見れば、コゼット達の思想は最終的にはUGSFで成就しているものの、彼女らの唱えた思想がすぐにストレンジリアル世界を変えた訳では無さそうでもある*11

また、2040年代までにそもそも件のISEVそのものが残存しているのかどうか、と言う疑問までもが生じてくるのだ。

そもそもISEVはその構造上、攻撃には脆弱かつ余りにも巨大である為にその防衛は大変難しい。

その為にIUNは、二機のアーセナルバードとその運用無人機と言う、厳重かつ堅牢な防衛機構を構えていた。

しかし2019年12月、灯台戦争終結後にはその護りである筈のアーセナルバードは一機も残っておらず、ISEVは兼ねてより問題視されていた脆弱性がそのまま剥き出しの状態となって残されている。

莫大な太陽光発電エネルギーの供給元である他、エネルギーあるいは政治的観点から見ても、ISEVは多くの勢力にとって喉から手が出るほど欲しい魅惑の存在でもある。

その為にそれを巡って灯台戦争は行われたし、戦争序盤でIUN-PKFは「どうせ他人の手に渡るのであれば」とISEVの破壊さえ目論んだ。

つまり、この先同様の理由でどこぞの勢力が「誰かの手に渡るのであれば」とISEVに対して、何がしかの活動をする可能性も否めないのである。

国際世論から同情されている*12避難民達が住み着いているこの場所に攻め込めば、国際世論からはバッシングを喰らい敵視される事もあるだろう。

しかし人なんてのは貧が鈍すれば何でもするし、そもそも、理詰めで動く連中ばかりでも無い。

そして、灯台戦争後のユージア大陸には、追い詰められて貧する人がひしめき合っているのである。

今後、リスクを度外視し、損得だけを考えてISEVやコスモポリタンに働き掛けたり、攻撃したりする勢力が発生する可能性がある、という事だった。

また、ISEVやコスモポリタンが抱えるリスクはそれだけに留まらない。

彼ら避難民達が、戦災で疲弊し混乱しているユージア各国を尻目に、世界各国に同情を引いて、弱者ビジネスを用いてのうのうと生活していると言う点も見逃せない。

しかもこの集団を「主導している」のは、見方によっては灯台戦争を煽り、エルジア王国を敗戦させ、そしてユージア大陸全土へと混乱と火の粉を放った、エルジア王国王女その人でもあるのだ。

これに憎しみの目を向ける人々は、恐らくは少なくは無いだろう。

つまり、今後、妬みや憎しみなどの感情を理由としてISEVやコスモポリタン、コゼットに対して何らかのアクションを行う勢力が発生する可能性もある、と言う事だった。

以上より、灯台戦争後のISEVは依然として、それどころか戦争前より更に悪化して、争いの火種を満載した「巨大な火薬庫」に成り下がってしまったとも言える。

本当は「宇宙がなんだ」「コスモポリタリズムがどーした」などと寝ぼけた思想を語ってる場合では無かったりするのである。

実は状況はかなりヤバいのかもしれない。

果たして、ISEVは2040年まで残存出来るのだろうか。まだ一悶着ありそうだ。

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余談

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ところで。

2月に上がった「7」のDLCトレーラー。

何やら意味深な単語が並びまくっていたような記憶がある。

特に、ディプレスト軌道(弾道ミサイル)、「100万人の人質」、「1000万人救済計画」、そしてトロッコ問題などと、なんだか不穏な内容が踊っていたのも憶えている。

一体「ナニ」を「どう」やって「トロッコ問題」させようというのか。

トロリーされる対象は、今のところハッキリとは明言できないが、一体、何が起こるというのか。

そもそも「救済」の定義て何なんだろうか。

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まあ、よくは知らないんだけどね。

*1:物欲は生理的欲求に含まれない筈だが、何故かウロボロスの犯行声明には生理的欲求とセットで言及されている。

*2:実際に電脳化に成功し、ウロボロスを操っていた創設者「アビサル・ディジョン」は、複製元の人間からの連続性は無く独立した存在であった。

*3:ディジョンの断末魔「助けてぇぇぇぇぇ…ヨーコぉぉぉぉ!!」というセリフからも、生存欲求は健在である事が伺える。やっぱり、サブリメーションをしても欲望は消えないんじゃね?

*4:物欲が消えているかどうかはかなり怪しい。

*5:電脳化されたシンシアも後にフィーに対して自己顕示欲求を爆発させ、煽りに煽ってエレクトロスフィア内がどれほど素晴らしいかを自慢しまくったりしている。電脳化した人間は、これらの様に欲望を持っているような描写がチラホラ見えている。というかそれ以前にも、ディジョンは大量の機材や人材を揃えたりして、欲望に突き動かされ、争いの種を撒き散らしている。

*6:コゼットの提唱するコスモポリタリズムが現実世界における、古代ギリシャの哲学者ディオゲネスが提唱したコスモポリタリズムと同様のもの、あるいはそこから派生発展したものと仮定し考察する。

*7:つまり、タブロイドにとって政府が無くなるかどうかは本来どうでも良く、戦争が無くなりさえすればそれだけで良かったか、もしくは国家主義的思想じゃない新体制であればなんでも良かったのかもしれない。

*8:ストレンジリアルの最終到達点であるUGSF(United Galaxy Space Force,銀河連邦宇宙軍)シリーズは、エースコンバット3を媒介として、リッジレーサーシリーズなどと広義の意味では世界観を共有している。UGSFシリーズの未来世界では人類は宇宙に数多く進出しているようだ。しかし、メビウスやトリガー達が頑張った世界の果てに、西暦2810年を舞台としたあの「しんぐんデストロ〜イ」が控えていると考えるとなんだか妙な気分にもなる。

*9:一つの目標(敵)と、一人のパイロットによって半ば無理やり強引にユージアの空は「The Sky is conected.」したわけだが、あの「三本線」さえが無ければ本来は「The Sky is not conected.」のままなのである。結局キャッチコピーも「空は繋がらない」で発売後も変わらなかった。なんだか意味深な気がするが、結局どういう事なの。

*10:基本的にトリガーにとっての「Can you hear me?」の呼びかけは、面倒ごとをふっかけられる合言葉でもある。エイブリルからは避難民を助けてくれへと派生するし、ミハイからは無人機の生産を絶てに派生した。コゼットからは暗い世界を照らす灯し火を(灯してくれ?)に派生している。そのどれもが困難極まり無い無茶振りとなっている。次は一体どんな聞こえますかを吹っかけられるのだろうか。

*11:もしかしたら、ISEVを中心にユージア各国がまとまり、後のNUNや巨大国家ユージアが成立するのかもしれない。しかし、これの有していた司法や政治は、企業と資本によって敗北し、企業間戦争によってまたしてもユージア大陸は灯し火どころか火の海になっている。つまり、2040年代においても人々は「一つとなる事無く」殴り合いを続けているのだった。

*12:同情されている故に、物資が世界から運び込まれているのであろう。コゼットは灯台戦争においても、エルジアが国際世論から同情を引く様に誘導している。コゼットは被害者っぷりを世界に訴えるに掛けては天賦の才があるのかもしれない。しかし、ユークトバニア辺りは、ユージア大陸の利権争奪戦に乗ずる為に救援物資の空中投下に名乗り出てる可能性もあったりして、そう単純な理由ばかりで支援活動が進んでいる訳では無いのかもしれない。