拝啓、ノースポイントより

エースコンバットを自由研究するブログ

オーシアとベルカ諍い史 

 

こいつらいっつも戦ってんのな。

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「7」のストーリーをプレイして「またベルカかよ」と多くの人は思ったに違いない。

まあた悪のベルカ人が暴れてんのかよ、と。

思い返せば、「5」も「ZERO」も、ベルカ人が裏でひたすら暗躍していたものだった。

ストレンジリアルにおいて「ベルカと名のつくサムシングが絡むとロクな事が起きない」というのは、ベルカ戦争や環太平洋戦争から生き延びたパイロット達にとっては最早常識ですらある。

しかし、今作ではなんと「ベルカ人が黒幕!」なんてことは無く、彼らは風評被害に悩まされてるかわいそうな民族なんだよ、という話の流れであった。

エルジア人達はベルカ人やそれらの関係者を虐殺していたし、今作でのベルカ人のスタンスは常に被害者のソレであったようにも思える。

ジョルジュもシュローデルも、タブロイドもみんなみんな悩んでいたようなのだ。

 

だがしかし、騙されてはならない。

これは大いなる間違いである。

たしかに、ベルカ人の個人個人に目を向ければ、いい人だって居るだろう、マトモな人だって居るかもしれない。

しかし、彼らの行いでストレンジリアルに災いが起こるのは、やはり揺るぎのない事実であると思われる。

今作の最終ミッションでも、ベルカ人の「シュローデルくん」がやらんくてもいい事をやったが為に、最後どエライ事になってアレになった。

つまり、ベルカが絡むとロクな事がない。

 

エスコンの全ての物語は「オーシアとベルカの諍い」こそが全ての原因と、前回のエントリーで長々と語った。

ベルカ戦争、大陸紛争、環太平洋戦争・ベルカ事変と、オーシアとベルカがセットになると生ずる事件というのは、考えられるだけでも無数に存在する。

また、実はストレンジリアル2019年における灯台戦争も、見ようによっては、オーシアとベルカでの代理戦争と言えなくもない構図になっている。

とにかくオーシアとベルカは、大昔からいがみ合って、ロクでもない事ばかりをやらかしている。

彼らが何かをしでかした後には、無数の混乱と屍の山が築かれ、とにかくどエライ事になっている訳だが、例によって今回もそうなのだ。

つまりエースコンバット「ストレンジリアル」の歴史とは、オーシアとベルカから始まった様々な傍迷惑が多くの人々に降り注いでいき、そして皆が酷い目にあう、というその繰り返しなのである。

オーシアとベルカがストレンジリアルで、一体どれだけの悪行を働いてきたのかを、今一度おさらいしていきたいと思う。

 

 

目次

 

オーシア戦争 1905年

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実は、「ストレンジリアル」において、1905年の「オーシア戦争」がこの世界における航空兵器による戦いの起源となっている。

この誰と誰が争ったのかすらよくわからない謎多き戦争は、名称からして恐らくオーシアが関わった戦争、もしくはオーシア大陸を舞台にした戦争なのだと考えられる。

本戦争において、ベルカ空軍特務大臣「フランクリン・ゲルリニッツ」が、それまでは偵察くらいにしか用いられていなかったレシプロ航空機に、爆撃と言う新たなる可能性を見出す、という歴史的な偉業を成し遂げたことによって、本戦争は後世にまで影響を及ぼす意味を持つこととなる。

これ以降、ストレンジリアル世界では「戦争の道具」として航空機が大いに注目されて行くのであった。

つまり、ストレンジリアルにおいて散々繰り返されてきた、航空機による果てなき殺し合いの根っこには1人のベルカ人が突っ立っているのだ。

ちなみに、この1905〜1910年におけるオーシアは領土拡張にだいぶ熱心だったようで、オーシアと国境を接しているベルカはそれを恐れ、常に身の丈に合わない軍拡競争を張り合わなければならなかったらしい。

この軍拡競争は80年代まで尾を引くこととなり、やがてこれが、ベルカを破滅へと導くのであった。

 

 

ベルカ戦争 1995年

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ベルカに対して多くの国々が大立ち回りした戦争であるが、その根幹には、ベルカを嵌めようと画策したオーシアの策謀がある。

即ち、ここにもまた、オーシア対ベルカが戦争の根底にある。

 

ベルカ戦争について簡単に説明しよう。

上述した様に、1900年代初頭からオーシアは軍拡を繰り返していた。

当然、隣国ベルカもそれに張り合い、軍拡したりしていた訳だが、国力に差がありすぎるせいか、80年代に来てベルカの国庫は遂にそれに耐えきれなくなる*1

1900年代後半に至って、実はオーシアは領土拡張に対する積極的な意欲を失っていたわけなのだが、だからと言って隣国からすれば安心できるものでも無い*2軍備拡張の波から逃れたくても逃れられなかったのである。

ベルカは苦肉の策として、81〜91年にかけて、ゲベート、ウスティオをはじめとした自国領土を切り取って割譲、小国家とし独立させたり、五大湖周辺地域や北方諸島を憎っくきオーシアに売り払ったりした訳だが、それでも彼らの資金難は止まらなかったのであった。つまり焼け石に水である。

 

財政破綻を目の前に、進退極まり一人泣き叫ぶベルカ。

しかしこの時、自分たちをここまで追い詰めた諸悪の根源(まあ、無理して張り合ってたのはベルカだけど、張り合わなかったら何されるかわかんないし)が突如として救いの手を差しのべてきたのである!

 

オーシア「やぁベルカ。突然だけど銃を向け合い、軍拡し合い、競争する時代は終わったんだ。これからは平和と融和の時代が来る、そうは思わないかい?」

ベルカ「!?」

オーシア「この"資料"を見て欲しい。君と僕との国境にある五つの湖。そこの地下には沢山の資源が埋まっているとの調査結果が出た。これを協力して掘りまくれば、君の財政難はすぐに解決するだろう」

ベルカ「本当なのかオーシア!私の財政難を解決できるというのかね!?」

オーシア「本当さ。だから僕らは協力して"カネ"を出し合い、"五大湖資源開発公社"を打ち立てよう。公社は沢山の富と資源を君にもたらすだろう」

ベルカ「オーシア、ああ、ありがとう!今まで君たちに敵対関係を取っていたのが間違いだったんだ!これからは君たちとの協調路線を取るよ!共に開発を頑張ろう!ありがとうオーシア!本当にありがとう!!」

オーシア「礼はいらないさ。さあ、そうと決まったら、ドンドン出資してくれ!カネを払ってくれ!そうすれば資源出てくるから!さあこの口座にカネを振り込むんだ早く!」

 

このようにして、財政破綻寸前のベルカ、裕福なオーシアは共同出資で、怪しげな資料に基づいた五大湖開発に投資を行う。

ベルカにとっては藁にもすがる思いで掴んだ最後の可能性であった。

が、しかし、のちに衝撃の事実が発覚する。

 

ベルカ「話が違うぞオーシア!資源なんか全然出てこないじゃないか!あれだけカネを払ったというのに一体これはどうしてくれるんだ!」

オーシア「ああ。残念な事に、どうやら前に渡した例の資料、色々と手違いがあったらしいんだ。余り気にしないくれると嬉しい。ところで、今、君はとても貧乏なんだろう?いつになったら次の領地を割譲するんだい?早くしないと破綻して国全てが滅ぶだろう。そうならないようにさっさと行動に移すべきだ

ベルカ「」

この段階でベルカは気づく、オーシアはベルカの領土割譲を目的とした策謀の数々を繰り出してきたに過ぎない。その初めからベルカを救う気などは一切無かったのである*3。 

最初の五大湖開発の時点で、オーシア側は採算割れ隠蔽工作を施した資料をベルカに提出している。つまりベルカはまんまと騙されたわけだ。

これにより、ベルカ人のオーシアに対する感情は悪化の一途を辿り、各地で暴動が起こったり、過激派政党が台頭したりして国内はやたらと荒れはじめる。

しかし、ここで、国際情勢が一気に進展する出来事が発生してしまう。

ウスティオ「やべぇ!掘れば掘るほどめちゃくちゃ資源出てくるんだが!?マジ止まんねぇ!!」

なんとも間の悪いことに、ベルカから割譲された比較的裕福な小国ウスティオにて、大量の資源が埋まっていることが判明してしまうのだ。

そこに目を付けたベルカは、最後の希望を求めてウスティオに宣戦布告、侵略戦争を開始する。

ウスティオを奪い返し資金繰りを何とかするのだ。

ベルカとしては明日の生活が掛かっている。背に腹は変えられない。

ここからの詳しい戦争経緯は省くが、結論から言えばこの後ベルカは、ウスティオとオーシアを中心とした連合軍に追い詰められ、ベルカの侵略軍はベルカ本国へと撤退させられる羽目となる。

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その後、ベルカの領土は連合軍によって踏み荒らされまくり、追い詰められ過ぎて、遂に本気で気が狂ったベルカは国内で七つの核を起爆する。

「この線を超えてこれ以上北進しないでくれ」と自国領内の土地と民を生贄に、泣きながら放射能を撒き散らすベルカと、この所業にドン引きした連合軍との間とで停戦協定は結ばれ、オーシアの詐欺から生じた不毛な戦争はここで幕を閉じるのだった。

しかし、この裏では様々な怨念や呪いが世界中へと飛んでいくようなヤバイ出来事が始まるのだが、今回、これについては割愛させて頂く。

ていうか、オーシア、やることなす事が余りにも酷すぎなのではないだろうか。

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大陸紛争 1997(?)年

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3dsは正史じゃ無いっぽいが、一応「ACES at WAR」の年表にはクーデター騒ぎの記載があるので、何らかの形でストレンジリアル正史に設定は一部導入されている可能性がある。よって一応、解説する。

今まで散々、相互確証破壊云々やら弾道ミサイル開発云々やら冷戦云々やらで仲の悪かったユークトバニアとオーシアだったが、気付けば彼らは相思相愛の仲になっていた*4

これら二つの大国の不気味なラブラブっぷりに大いにビビりまくり慌てたのが、それらに地理的に挟まれたユージア大陸の、イマイチパッとしない小国家の面々である。

大国がいがみ合いを辞め、それぞれで国力増大、経済成長に集中すれば、ユージアの有象無象の小国群は国際社会での競争力は相対的に弱体化する。

彼らに残されたのはユージア大陸で纏まり(超国家主義的思想)、東と西の大国に精一杯対抗する道それだけだったのだ。

彼らはその第一段階と称して、ユージアの国軍を纏めて「ユージア同盟軍*5」を結成する。

しかし、そんな小癪な行いをオーシアが黙って見てる筈も無く「このクソッタレな仲良し倶楽部を何としてでも台無しにしてやる」と暗躍を開始した。

オーシアは"ユージア大陸南部の国家に限定"して「俺の友人になってくれ」と「スプリング海条約」なる軍事条約を提案する。

実は、ユージア大陸南部の国々は、資源にも恵まれ豊かな国が多かったが、対してユージア大陸北部の国々は資源も無いしみったれた土地ばかりである。

早い話ユージア同盟とは、大陸南部の資源やら経済状況やらに依存していた同盟であったのだが、オーシアはその重要箇所をピンポイントで突いたのだ。

大陸南部の国々は、西部の蛮族(=エルジア)や北部の貧乏人と友達になるよりかは、海の向こうの金を持ったハンサムと仲良しになる方がお得だと考えた。

こうして、ユージア南部国家とオーシアのスプリング条約が締結されることが決まったのだった。

しかし、それを黙って容認するユージア各国では無い。

上記の流れに対して、ブチ切れた大陸西部及び北部のユージア同盟軍の一部勢力が、調印式の日に各地で武装蜂起、クーデターを画策する。

クーデター*6そのものは「スカーフェイス 1」なる、謎の伝説的凄腕傭兵*7によって鎮圧されるのだが、このクーデターによって「スプリング条約」は白紙撤回となり、ついでに元あった「ユージア同盟」もこの過程で霧散してしまった。

また、この戦争の裏で「Z.O.E. 」なるAI兵器と「ADF-01」なる戦闘機がユージア同盟に通り魔よろしく遅いかかったとされるが、「ADF-01 FALKEN*8は「ノースオーシアグランダーI.G.(元南ベルカ国営兵器産業廠)」が本来開発していたものである。

クーデター軍がどのような経緯でこれらを大暴れさせていたのかは不明*9であるが、恐らくは「ノースオーシアグランダーI.G.=ベルカ」が回したものなのだろう。

また、今回ユージア同盟軍は「スプリング海条約に反発したクーデター」を鎮圧する為に出撃しており、(ユージアの仲間割れを画策していた本来相容れない筈の)オーシアに加担するような作戦に従事させられている。

つまり、この図式は「(見ようによっては)オーシアのパシリvsクーデター軍のZ.O.E.」という、極めて部分的ではあるが、「オーシアvsベルカの代理戦争」が成り立つのだ。

ちなみにオーシアにとって、ユージアの仲間割れの為の「スプリング条約」自体は別にオジャンになろうが、実害は全くないからどうって事は無い。

ベルカことノースオーシアグランダーも「Z.O.E.」を撃墜されたが、実働データを得られてホクホクなもんである。得しかない。壊れた機体はオーシアから流れてくる金を着服流用してまた作り直せば良い。

つまりは単純にユージア各国だけが、戦乱と混乱によって貧乏くじを引かされたカタチとなる。

以降は巨大隕石ユリシーズの衝突の危機や、エルジアとユージア各国の関係が悪化するのもあり、ユージア情勢はどんどん不安定なものとなっていくのだった。

ちなみに本紛争によって、表面上は失敗したとされる「スプリング条約」。

しかし、その裏では灯台戦争の2019年にはISEV*10の名の下に(名称自体は変わってはいるものの)、本条約は30年越しの実現をみたと解釈できなくもないカタチにはなっている。

なんて恐ろしい奴なんだオーシア。

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灯台戦争開戦直後のIUN勢力図。スプリング海条約締結を目指した当時の国家群と内訳が共通しているかは不明ではあるが、少なくともユージア南部国家群はIUNサイド(オーシア)に収まっているようにも見えなくもない。  

 

 

大陸戦争 2003年

1999年7月8日にユリシーズの衝突に端を発した戦争。

本戦争において、オーシアとベルカは直接的な関係は無いが、オーシアがシェルターを提供するなどしていたらしい。

また、戦後、第二第三のメガリスを未然に防ぐ為に、オーシアのアークバードが軌道上の清掃に活用された。

まるでオーシアが善玉のようであるが、しかし、それは錯覚だから気をつけるべきである。

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環太平洋戦争 2010年

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しょーもないオーシアvsベルカによる裏からの闘争の数々と、余りにもデカすぎる戦争の歴史は、既にこの段階で100年以上は続いている。

ベルカ人はこの段階に来て、遂にオーシアを直接屠る為のド派手な活動を始める。

ベルカ戦争から続く、オーシアとユークバニアのマヴダチ関係であるが、ベルカ人はそれを利用し、滅茶苦茶にして、共倒れを狙ったのだ。

まずはじめに、長い時(10〜20年くらい)を掛けて両国の様々な場所、役職、政治や軍のそこそこの位置に浸透、真面目に働きポジションを得る。

そこから両国の主戦派などを煽ったりして、少しずつオーシア対ユークトバニアの土壌を作っていく。

また「ノースオーシアグランダーI.G(元南ベルカ国営兵器産業廠)」として、オーシアから戦闘機調達を受注し、2機分の費用で3機の航空機を作るなど涙が出るようなセコい工夫の数々で予算を少しずつ着服し、ベルカの軍事費に充て戦力を補強する。

また、政治面では、ユークトバニアでは軍事クーデターを煽り軍事政権に移行させ、オーシアでは、後にハーリング大統領を拉致監禁し軍事政権に移行させようとするなどを行なった。

戦争の発端は、サンド島での国籍不明機によるオーシア軍機撃墜に始まり*11そこからのユークトバニア宣戦布告と同時攻撃にある。

ぶっちゃけ、環太平洋戦争に関しては、戦争理由がアホくさいと言うか「なんで俺ら戦争してんねん」と思える程に戦争理由が杜撰だったりする。

民意と政治が完全に分離しているし、ユーク側の宣戦布告からの戦争勝利の青写真が全くみえないという、よくわからない戦争になっているのだ。

ベルカが煽りまくったからとは言え、やはりなんだか変な話ではある。

以降、オーシア軍のフリをしてユーク民間人を虐殺したり、オーシアのエース部隊を謀殺しようとするなど、ベルカ人は戦争を長引かせる為に回りくどく、姑息な活動を度々行っている。

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しかし、悪いことは続かないもので、最終的にはオーシア大統領「ハーリング」とユークトバニア首相「ニカノール」とが「俺ら友達!悪いベルカ人が諸悪の根源!」という声明を発し、オーシアとユークトバニアは急遽、連合を組み始める。

以後、家宅捜査と称してノースオーシアグランダーI.G.がある、オーシア領スーデントール市に大量の軍隊が一斉に押し寄せ、そこに集まっていた「悪のベルカ人」はボコボコにされるのだった。

その後に続く、べルカ人の核攻撃計画、その全てが阻止され、以降「オーシア憎し」で動いていたベルカの大々的な活動はここで鳴りを潜めたかのようにみえた。はずだった。

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灯台戦争 2019年

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灯台戦争も、先に述べたように極所的に観れば、オーシアvsベルカの代理戦争と言っても良い。

ベルカ人という民族は、本作においては大分肩身の狭い生き方をしてるようで、それの関係者を含めて、気が狂ったエルジア人に虐殺されたり、オーシアでも言い掛かりで政治犯としてとっ捕まったりと、様々な場所で酷い目にあっている描写が多々見られる。

それ以外にも、誹謗中傷や偏見の目でベルカ人は見られている様だ。自業自得かもしれないし、実際に可哀想なのかもしれない。

今作のクライマックスは、シュローデルとかいうベルカ人の兄ちゃんが引き起こしたウッカリを、全力でトリガーが何とかするという流れであった。

今回のベルカ人はただ職務に真面目なだけだった故のウッカリである。つまり悪意は無い。

まあ悪意が無い分、余計タチが悪いともいえるが。

今回の戦争によって、ベルカ人は、エルジアから逆恨みを買ってしまったようである。

おそらく、ベルカ人は今後ますます国際社会で生きづらくなってしまうのではないだろうか。

 

 

まとめ

オーシア対ベルカのしょーもない戦いの数々は、国際的な評判から見ても、ベルカ人の敗北として少しずつ収まりつつあるようだ。

オーシアの評判も酷いが、それ以上にベルカの扱われ方の方が酷い。ベルカ人は過去の悪業の数々から着実に、国際社会から追い詰められているようだ。

しかし、逃げ場も無く追い詰められた集団は、それに屈服して甘んじるか、もしくは武器を片手に立ち上がるとか、とにかくロクな道が残されていない。

2019年以降のベルカは、ADFシリーズ戦闘機や無人機をはじめとして、その類稀なる技術力から生み出された兵器の数々は、着実にその数を増やし実力をつけてきている。

つまり、もう一回彼らが"やらかす"余地はあるのだ。

個人的には、エスコンは「ベルカ&オーシアから始まり、ベルカ&オーシアで締めるのが美しい」と言うのが最近の持論だったりするんだが。

いったい今後はどうなっていくのか、次回作(あるのか?)が非常に楽しみである。

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いつか、手痛いしっぺ返しを食らいそう



 

*1:ちょうど60年代だか、70年代だかはユークやオーシアを中心に冷戦やらなんやらで、弾道ミサイルを中心に"非常に高くつくオモチャ"の見せ合いっこに傾倒していた時期でもある。80年代に来て、大国と張り合っていたベルカの体力不足が顕現しはじめたと言うことなのだろうか。

*2:実際、1900年代後半において、オーシアは軍事力にものを言わせた領土拡張への積極的な意欲を失ったとは言っても、それでもべルカ戦争開戦の主要因になった五大湖周辺の領土割譲や、戦後のノースオーシア=スーデントールの領土割譲など、ベルカ

*3:オーシア目線からすれば、国力も領土も二流のクセして、大昔からずっと張り合ってきたクソめんどくさい生意気国家の崩壊に立ち会えるわけだ。ちょっと優しくすれば、勘違いしてすぐに協調路線に入り騙されるなど、オーシアの政治家からすれば笑いが止まらないくらい愉快な出来事であった事だろう。あとは国を三つにも四つにも割ってやり、二度と張り合えなくなる程にバラバラにしてやればいい。

*4:ベルカ戦争戦前では、ユークトバニアはオーシアに対して「ベルカちゃんをあんまいじめんじゃねえ!」と批判しまくり、ベルカを擁護しようとしていた。が、ベルカが何やら怪しげな兵器の開発へと傾倒し、ベルカ戦争をおっぱじめた辺りから彼らは掌を返す。気づけば、連合軍にオブザーバーとしてちゃっかり参加していたのだった。以降は、オーシア、ユークで両国の軍縮をもってして融和関係へと進み、二人はマヴダチになる。

*5:ユージアを纏めて編成された物凄く巨大な軍隊。この輪の中にはエルジアも存在している。ちなみにそれらからエルジアを差っ引けば大体は後のISAFに近くなる。ちなみに1996年まで、IUN(オーシアが入っているかは不明)とエルジアは本気でバチバチに睨み合いを(戦闘は起きずに結局は撤退)している出来事などが有り、この同盟はそれほど硬い結束ではなかったのかもしれない。この同盟は恐らく、巨大隕石という未曾有の大危機に備える事、そして、それを脱した後の国際社会で勝者になるという、単純な利害の一致のみで辛うじて成立していたのだ。この構想を成立させた各国の政治家の苦労は並大抵のものじゃ無いとも考えられる。そしてそれを隕石襲来の直前(2年前)で反故にしようと邪魔したオーシアの尋常では無いロクでも無さにも気付けるであろう。早い話、クロスランブルが正史か正史じゃ無いかで、オーシアという国家の悪どさレベルがかなり左右されるのである。

*6:ちなみにこのクーデターに対する鎮圧作戦「ファイターズ・オナー」は、「04」のノースポイントから始まりエルジアのメガリスに終わるISAFの「大陸戦争」とは全くの逆になっている。エルジアのトゥインクル諸島の前線基地からクーデター鎮圧作戦は始まり、ノースポイントにてクーデターは終結するのだ。最終目標はイントレランスと呼ばれるICBM運用の為の要塞であるが、この要塞の建築様式と運用思想は、トゥインクル諸島の南に建設される、後の"メガリス"と殆ど共通するものである。

*7:エスコン2」と「クロスランブル」を混ぜ混ぜすると様々な疑惑が抱えた人物が「エスコン7」において浮上してくる。「7」においては「Su-30SM フランカーH」を乗り回す顔に傷のある凄腕オッサンが登場したが、「スカーフェイス」の搭乗機は「Su-35 スーパーフランカー」でこれらにはフランカー繋がりがある。またTACネームである「フェニックス」は聖なる鳥ベンヌとの太陽(SOL)繋がりがある。また、ファイターズオナーのスタート地点であるトゥインクル諸島はエルジア領である。件のオッサンは引退前&出戻り後はエルジア勢力だ。また、オッサンの「ワシは数々のエースを屠ってきたんじゃ」発言にも「スカーフェイス」が数多のエース部隊を屠ってきた経緯が符合する。また、スカーフェイスは、ゲームのシステム上、必殺マニューバを使う為に敵機の近くでウロウロしてマニューバゲージを貯める必要がある。オッサンも不自然なマニューバを多用したり敵のケツをフラフラ追いかけて舐めプをする癖があるが、これはマニューバゲージが溜まるのを待っているのに違いないと言っていい(ホントか?)。以上、スカーフェイス=例のオッサン説であるが、実は2019年において、オッサンは28年ぶりの空戦とシュローデルから言われている事から、ここに来てオッサン=フェニックス説は破綻するのであった。はい、残念。

*8:ADF-01 FALKENには派生機としてADF-01 Sperber(ハイタカ)という無人戦闘機が存在する。ベルカ戦争によって、ベルカは自慢であった優秀なパイロットを数多く失ったとされ、そして無人機「Z.O.E.」と「ハイタカ」はそれを将来的にはカバーするものだと目されている。戦闘により敵パイロットの動きを学んだ「Z.O.E.」は最終的には無人機として独立運用が可能となる予定であった。灯台戦争においても同様のシステムが搭載された「ADF-11」がオーシア軍と戦闘を度々行なっている。将来、人口が少ないベルカが戦争に挑むに当たって、出来るだけ兵士の犠牲を減らす自動化や無人化は必要最低条件であり「Z.O.E.」並びにADFシリーズ戦闘機は、そんなベルカの願いを叶える存在でもある。これらが形を変えて実現した2019年現在、ベルカ悲願成就の日はもしかしたら近いのかもしれない。

*9:同盟軍司令官ウルリッヒオルセンこと「キーノート」が「クーデター軍に新兵器開発能力はねぇ」と言っていたことからも、これら「Z.O.E」はノースオーシアグラインダーから渡ってきたものであると考えても良い。というか、1900年代にあんな化け物戦闘機を作れる技術をもった集団はそうはいないと思われる。たぶん。

*10:ユージア南部国家群の持つ豊富なる資源と、ISEVによる太陽光発電と、オーシアの莫大な資本が組み合わさり最早最強に見える。ISEVからの平等なエネルギー配分を謳っているものの、西部の蛮族ことエルジアはこれにブチ切れていた。もしかしたら平等とは詭弁なのかもしれない。このようにユージア大陸の西部、北部、南部における格差問題は昔から今まで、ずっと続いており、灯台戦争のクライマックスであるフギンムギンとの決戦後も各地での地域ナショナリズムの活発化は進んでいったようである。灯台戦争終結後は、これらを鎮めるべく、ユージア各国それぞれが正規軍をIUNへと提供し同組織を再編成を行い、ユージア各地へと派遣していく事となる。つまり、灯台戦争終結後も、ユージアは火の海なのである。なんと恐ろしい。

*11:サンド島の8機の航空機を撃墜した国籍不明機は、ベルカの回し者では無いかと考えられうる。そうではなくては、ユーク側の宣戦布告が余りにも筋が通っていない。これに対してオーシアは、ユークのSR-71偵察機をSAM攻撃によって撃墜してしまった。これらの両国の間の海上で行われたイザコザこそが開戦経緯に繋がったと考えれるが、環太平洋戦争の開戦については、実は結構有耶無耶だったりするからよくわからないのだ。